シミュレーションのような研究者の手法と、防災や避難のような市民が抱える問題解決を融合する手法として、ゲーミング型避難計画策定手法として提案しています。

知識の伝達から協働へ

従来の研究では、研究者から市民へ一方的に提案する形のものが一般的でした(下図、左上)。避難研究においても、研究者が市民に馴染みの少ないシミュレーションというツールを使って、避難計画や誘導案を提案していました(下図、左下)。

一方で、新しい公共や市民参画の重要性が高まりを見せ、研究においても、市民と研究者が協働することの重要性が指摘されています(下図、右上)。

市民が考えた避難計画をシミュレーションがその場で評価を行い、より良い避難計画を考えるゲーミング型避難計画の策定を提案しました(下図、右下)。

手法の流れ

  1. 避難行動の特徴が書かれたカードをもとに、誘導員の配置場所や避難開始のアナウンスのタイミングなどを決める、グループワークで避難計画を作成します。
  2. 作成された避難計画をシミュレーションに投入し、実行します。
  3. シミュレーションから出た結果を、研究者が解釈し、グループメンバーと共有します。
  4. 結果や解釈を踏まえて、更なる避難計画作成の議論を行い、上記のプロセスを繰り返します。

実践の様子

本手法は、市民を対象に実験を行い、その効果を検証しています。

参加者の声

「ディスカッションだけでは細かな点まで予測できないから、専門的な手法だと感じた」

「コンピュータを使ったシミュレーションを見ることにより、現実味がわき対策をする気になった」

「具体的な数値が出ていたから、本物の避難計画を作成していると感じた」

「データ分析や解釈が難しかった 」

以上のように、研究者が使うシミュレーションと、防災の主役である市民が協働する形を提案しています。